ソーシャルディスタンスにマスク会食、
前と左右を透明のアクリル板で仕切られることが
当たり前になりました。
もともと声が小さい人、音が聞こえにくい人、
表現が静かな人、高齢の方々などは
意思の疎通が本当に大変だろうと思います。
先日、高齢の方が参加できずに居る場面に出会いました。
自分の声が届かないし、相手の声も聴こえないからです。
楽しむ気持ちになれないのも当然です。
視覚、聴覚で意思の疎通が難しいのであれば
何をもって相手と通じ合えばよいのでしょう。
2018年金沢での「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」。
視覚障害をもつ案内者の女性は、
真っ暗闇の中でピタリと参加者の場所を言い当て、
座っているのか、寝転んでいるのかまで
はっきりと識別していたことを思い出しました。
あまりにもナチュラルでしたから、
人間にはこんな感覚があるのかと驚き、
同時にワクワクしたことを覚えています。
ちょっとしたしぐさ、空気のゆらめき、
感情の動き、秘めた想い、
求めていること、表面には表れないもの。
見えないものを感じる力。
この感覚をもっと磨いていけば、
どんな状況でも通じ合えると思いませんか?
本当の心で通じ合うよろこびへとつながる
とても素敵な感覚のように思います。
目の前のひとは、今何を想い、何を感じているのか。
丁寧に観察し、五感と直観で感じ取っていく。
そして、
見つめる私のまなざしがあたたかいかどうか、
自分自身も丁寧に観察していたい、と思います。